優待タダ取りと呼ばれる株式の現物取引と信用取引を組み合わせて株主優待をゲットするクロス取引でトップクラスに有名なのはアイテムは航空会社の株主優待券です。
私も帰省に飛行機(しかも短距離)を利用するようになったので、その恩恵を受けようとして決算時に株主優待券をゲットしようとクロス取引(優待タダ取り)にチャレンジしてみました。
そしてめでたく株主優待券はいただくことができたのです。
しかし、その株主優待券を得るために必要なコストと私の利用方法をあらためてチェックしてみたところ必ずしも株主優待券がメリットだけとは限らないということがわかったのです。
この記事では、私のような短距離利用者にとっては株主優待券はメリットどころか、手数料負けする可能性があることについてお話したいと思います。
私の航空会社株主優待券のクロス取引の結果
私は何かとこれから飛行機を利用するだろうという気持ちがあり、以下の株式をクロス取引(優待タダ取り)しました。
- ANAホールディングス(9202) 400株
私がいざ使おうとしたときに
クロス取引にかかった費用が株主優待運賃と早期割引運賃とほとんど変わりない
ということがわかってしまったのです。
そして、株主優待運賃での予約も人気がある便は予約が難しいということも。
株主優待券のつかいみち
では、私の株主優待券の使いみちとはどのようなものなのかご紹介します。
一番の使いみちは
松山空港(愛媛県)から大阪国際空港(伊丹空港)への帰省用
というものです。
東京便と異なり、短距離かつ運賃もそれほど高くありません。
また、帰省用なので日程もある程度前に確定することができ、予定変更もほとんどありません。
関東や関西から地方へ帰省するのとは逆ルートのため、航空券をゲットするのも簡単なのが私の帰省の特徴です。
そのようななかでも一番安い運賃となるのが株主優待運賃だったのですが、思ったほどの差ではなかったということです。
つぎにかかる費用についてみてみましょう。
費用
私が飛行機に乗る際の費用なのですが、株主優待運賃と早期割引運賃の差額についてみてみます。
ANAで松山から大阪(伊丹)まで行く際の運賃がこちらです。
まずは早期割引運賃(スーパーバリューが書かれた運賃表がこちらです。
つぎに株主優待運賃が書かれた表をご覧ください。
株主優待運賃は9,960円、一方で28日前までに予約が必要なスーパーバリュー28だと高くても11,860円です。
その差たったの1,900円。
確かにスーパーバリュー28は予約変更が不可なものの、非常に安価で飛行機の予約ができることになります。
これだけでも若干は費用に対して運賃の方が安いためメリットがあるのですが、
乗りたいときの便がスーパーバリュー運賃では空席があるにもかかわらず、株主優待運賃だと満席
だということがある場合にはへこんでしまいますね。
さらにもっと前から予定が決まっている場合にはこうなっちゃいます。
スーパーバリュー75(75日以上前の予約・決済が必要なプラン。変更不可)だと
安い便の場合松山ー大阪(伊丹)間が9,060円と株主優待運賃を割り込んじゃいます。
これならば、なんのために株主優待券をゲットしたのかわからなくなっちゃいますよね。
優待タダ取りにかかったコスト
つぎに優待タダ取り(クロス取引)にかかった費用をみてみます。
- クロス取引にかかった費用:4,811円
これには、株式取引手数料、貸株料をふくめた結果です。
100株あたりで必要だったのはおよそ1,200円ということになります。
感じたこと
私の経験から感じたことについてお話したいと思います。
感じたのは以下の3点です。
- 株主優待券は必ずしも使い勝手がいいとは限らないこと
- 自分にあった利用方法を考えるべきということ
- 旅行会社のプランや早期割引運賃も比較すべき
つぎにそれぞれについて考えてみます。
株主優待券は必ずしも使い勝手がいいとはかぎらない
航空会社の株主優待券は記名式ではなく、優待券を持っていれば株主でなくてもだれでも利用することができます。
良くも悪くも運賃を安くするための必須アイテムのように見受けられますが、今回私のようにかならずしも使い勝手がいいとは限りません。
短距離の場合だと、早期割引運賃と比較してクロス取引が手数料負けしたり、
人気の便だと予約自体が難しいなどのデメリットも含んだうえでの利用をするといいのではないかと。
株主優待運賃は直前に予約しても早期割引運賃なみの運賃で利用することができるので、直前まで予定が決まらない方などにはとてもありがたいアイテムだとおもいます。
いっぽうで私のように多客時のみで、予定が決まっている場合には1ヶ月以上前でも満席になっている状態だと早期割引運賃との比較もするほうがいいのかなと感じています。
自分の使いみちを考えるべき
遠方の路線を利用するといった場合には、株主優待券は非常に役に立つアイテムとなっています。
ところが私のように短距離しか利用しない場合にはコスト削減効果も少なく、むしろ人気の便だと早くから満席となるため、思ったほどのメリットがないということも実感しています。
そのため、使われる方それぞれに株主優待券を使うと便利なのかは事前に考えたほうがいいですね。
旅行会社のプランや早期割引運賃も比較すべき
なんでも株主優待券が一番安いんだ!というわけではないことは今までお話しました。
さらに衝撃だったのが、旅行会社の宿泊プランつき航空券の存在です。
旅慣れた方ならば当たり前なのでしょうが、旅慣れていない私です。
以下のようなプランを見てしまい衝撃を受けてしまいました。
ちょっと楽天トラベルをみてみるとこのようなプランがすぐに見つかります。
往復航空券+ホテルで26,000円未満。
一方で、株主優待運賃は同日松山ー東京線で片道17,090円です。
それなら航空券つき宿泊プランのほうがいいやんと思っちゃいました。
東京行きの航空券付き宿泊プランを検索したらめちゃ安いんだね。
往復航空券買うより安いなんて知らなかった。— ひめだか@投資ブロガー (@kotsu2life) 2018年11月23日
また、帰省にまつわるお話でご紹介した早期割引運賃もふくめてどれがおトクに飛行機に乗れるのかを見比べないといけないですね。
まとめ:素直に航空会社の株式を買おうかな?
今回、帰省したり東京へ遊びに行く際に使えるアイテムであるはずだった航空会社の株主優待券が必ずしもおトクなものとは限らないということについてお話ししました。
確かに株主優待券は普通運賃に対しては文句なしに安いアイテムです。
しかしながら、旅行会社の航空券つき宿泊プランや早期割引運賃とも一度比較検討することをおすすめします。
それぞれのプランについて予約の変更の可否やキャンセル料なども考える必要がありますが一考の余地ありです。
私もお得な航空券については知識不足だったので、このことを知っただけでも良かったのではないかと思っています。
いずれもネットでちょっとチェックしてみたらわかることですので、ひと手間かけてオトクに旅行できたらいいですね。
では、またよろしくです!
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