上場企業にお勤めの方なら概ね福利厚生の一環として従業員持株会が設置されていると思います。
このメリットとしては大きく分けて2つあります。
- 拠出金に応じて会社から補助が出る
- 拠出額が単位株未満であったとしてもドルコスト平均法で買える
これらのメリットは非常に魅力的です。
しかしながらこの魅力はちょっとしたことでリスクへと変化してしまいます。
まさにミイラ取りがミイラになる状態ですね。
この記事では、私がまさにミイラ取りがミイラになった状態についてお話ししたいと思います。
そして持株会というのは打ち出の小槌でなないのだということを認識していただければ幸いです。
私が経験した持株会のリスク
ではさっそく私が経験した従業員持株会のリスクについてご紹介したいと思います。
私が勤務している会社にももちろん従業員持株会が整備されており、長い間資金を拠出してきました。
そして単位株になれば引き出し、都度売却をしていました。
最近はこの原則を忘れて放置しているという状態となっています。
このことから2つのリスクに直面しました。
引き出した持ち株に損失が出てきた
従業員持株会の魅力としては1割程度の補助金がでることですよね。
これによって、1割程度は損が出ていてもまだ補助金分で耐えられるというものです。
私もこの補助金目当てに持株会に投資を続けてきました。
そして単位株(100株)になれば持株会から引き出し、自分の口座へ移すということを原則としていきました。
ところが事情により自分の口座へ移したあと売却できずにいました。
すると・・・・
引き出したときには利益が出ていた自社株が値下がりしてついに損失がでてしまいました
せっかく美味しい思いをしていると思っていたのが補助金込みでも損失が出てしまったんですね。
いったい何のために積み立てていたのかわからない状態となってしまいました。
売却もできない
売却をしようかとも思ったのですが、従業員が自社株を取引するのには通常制限がありますよね。
もちろんインサイダー取引の防止のためなのですが。
私が勤務する企業の場合、1年のうち半分は売却することができません。
さらに売却にあたっては事前に書面にて届けをださなければなりません。
これって実はけっこうハードですよね。
売りたいと思っても売れないというのは従業員持株会に限らず自社株を保有している方には心に留めていただきたい最大のリスクとも言えます。
持株会をする方へのアドバイス
そこであらためて私が感じる従業員持株会に加入したいと思われる方へ賢い使い方についてお話ししたいと思います。
補助金は魅力だが完璧ではない
従業員持株会に加入している方にとって誰もが欲しがるのは補助金です。
確かに積立額の5〜10%くらいもらえるのは非常に魅力的です。
しかも株価が上昇すればまさにウハウハものですよね。
しかしこの補助金は会社にとって従業員が自社株を買ってもらうためにぶら下がるいわば「にんじん」です。
これに目がくらんで、相場を無視するようだと自分の貴重なお給料に損失が発生することになってしまします。
自社株も上がるときもあれば、下がって損失が発生することもよくあります。
ですのでわずかな補助金を目当てに投資するのはよく考えたほうがいい。
なくなったものと思って投資するくらいのほうがいいかもしれませんね。
想像以上に売れない期間があることを認識すべし
そしてもうひとつが売れない期間が思ったよりも長く、さらに売るのにハードルが高いことを認識していただきたいと思います。
4半期決算がある企業だとその前後は株式を売買することはできません。
私が勤務する企業の場合には1年のうち半分は売ることができませんでした。
それだけではありません。
自社株を売買するときには事前に届け出が必要な企業も多いはずです。
自分の好きなときに売買できないのは想像以上にしんどいものであることは認識しておいたほうがいいと思いますね。
この2点を十分に認識した上で従業員持株会に投資するべきです。
まとめ:決してリスクは低くないよ
お勤めの会社が上場企業の場合に福利厚生の一環として設置されている従業員持株会。
参加すると出資金に加えて会社から補助金がでるのが非常に大きな魅力です。
しかしながらそれでも株式が急激に下落すると損失が発生します。
自分のお給料を自社株に投じるのは通常の株式投資のリスクに加えて売りにくいことでさらにリスクアップすることを覚悟の上で取り組まれたほうがいいですね。
補助金があるから損をしないと高をくくっていると私みたいに売り時をのがしてしまい、
売却時期を見極めることができずに損してしまうことがありますので気をつけていただけたらと思います。
では、またよろしくです!
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