インデックスファンドって本当にメジャーになりましたよね。
iDeCo(個人型確定拠出年金)がほぼすべての職業の人が加入できるようになってから特にそう感じます。
分散投資しているから誰でも儲けられると思っている方はいないでしょうか。
分散投資をしているからといって、市場リスクから逃れられるわけではありません。
マーケットが暴落しているときにはそれに釣られて資産額が激減する投資、それがインデックス投資です。
けっして割のいい定期預金みたいな商品ではありません。
ここ数年間成績がよかったため、アメリカのような特定国だけでいいとか極端な話アメリカの個別株だけでいいと言い切る方が多かったと思います。
新型コロナウイルスによる世界的な不安を背景に一気にダウ平均株価も下がりますし、恐怖指数というVIXも急上昇しているという状況です。
こうなると自分自身のリスク許容度がためされる局面と言っても過言ではありません。
この記事ではインデックス投資は誰でも儲けられるという甘い話ではないことを今日はお話ししたいと思います。
インデックス投資は忍耐が必要な投資
インデックス投資はよく分散投資しているのでだれでもそれなりに資産が増やせるという特徴を聞いたことがあると思います。
これは半分本当で半分うそと思った方がいいです。
なぜならインデックス投資は増えるときは市場平均で増えるので個別株みたいな爆発力はなく、ちびちび殖えるくせに暴落するときには一気に資産を減らしてしまうというけっこう危ない投資手法です。
そのため、インデックス投資で資産を増やそうと思うと一に忍耐、二に忍耐、三四がなくて五に忍耐が必要であると思っています。
次から私がインデックス投資は忍耐が必要である理由について考えてみましょう。
インデックス投資が甘い投資ではない理由
ではつぎにインデックス投資は夢のような投資法ではなく、地味で忍耐が必要な理由をあげてみたいと思います。
こつこつしか増えない
よく個別株で儲かった方は暴騰した際に一気に株長者になったという武勇伝を聞くことがあります。
インデックス投資にはそのようなことがありません。
この10年間の平均したリターンをみても、リターンはせいぜいのところ全世界の株式インデックスであるMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス (ACWI) (円) でも12.8%にすぎません。
詳しくはここにデータが載っていますのでよければみてみてください。
(ただし、この期間内にはいわゆるリーマン・ショックの暴落込みのデータですのでそれを含めてもこれくらいのリターンがあるといえばすごいことなのかもしれません。)
個別株ならそんなことはなく一気に倍になったということはザラにあります。
以前ならば郵便局の定額貯金でこれくらいの利回りは稼げたものです。しかもノーリスクでです。
暴落するときにはまっさかさま
一方で暴落するときもちびちびと下落してくれるのならまだいいのですが、そんなに世の中甘いものではありません。
リーマンショックの際にはそれこそ一気に奈落の底 まで突き落とされたものです。
市場平均のくせに1年で資産半減に耐えられますでしょうか。
リーマンショック以前からインデックス投資をされていた方はこのような絶望のなかでもいつか経済は右肩上がりになるということを信じてこつこつと投資されている方ばかりです。
誰でも儲かるという幻想
個別株は無理だから、インデックスファンドで分散投資♪と2012年以降インデックス投資に取り組まれている方も多いと思います。
2017年までは市況がまさに凪の状態ですので順風満帆で資産が増えていきました。(わたしもその1人なので非常にありがたいと思っています。)
しかしながら、2018年に入り、ちょっとした調整でも株価がスコーンと下がったときに右往左往している投資家の方もいらっしゃいました。
日経平均株価が1,000円程度下がったくらいで右往左往しているようでは、なかなかインデックス投資で成功するのは難しいと感じました。
これが暴落によって一気に資産が激減したときにはどうでしょうか。
これまで通り市場平均でこつこつ儲けようと思えるでしょうか。
ここで耐えられるかどうかがこれから試されるときがやってくると私は思っています。
インデックス投資をするにあたって必要なこと
私が考えるインデックス投資をするにあたって考えておきたいことをまとめてみました。
それは
1. 経済が右肩上がりになることを信じること
2. 暴落しても泣かないこと
3. そこそこの成果で満足すること
の3点です。
経済が右肩上がりになることを信じる
インデックス投資も投資法の一つなのですが信じなければならないことが一つあります。
それは経済が右肩上がりになるという前提です。
この前提を信じなければインデックス投資をする意味がありません。
以前よく言われた日本経済は衰退するということを信じているならば日本株式のインデックス投資はしても意味がなくなってしまいますね。
暴落しても泣かない
こればっかりはどうしようもありません。
インデックス投資は暴落時には個別株ほどではありませんがかなりハードな資産的なダメージを受けます。
ここで暴落したときにあわてて現金化することなくひたすら積み立てるか追加投資するといった行動をとらないと思ったような成果があがらないことになってしまいます。
そこそこの成果で満足する
そして最後にそこそこの成果で満足するということも必要です。
インデックス投資で一攫千金は不可能だと思っています。
個別株ほどリスクを取っていないので当たり前の話なのですが。
ちなみに私のポートフォリオの年間リターンの期待値はざっくりと見積もって年間約5%と見込んでいます。
株やREIT、それに海外債券などゴリゴリに突っ込んでもこんなものなんですね。
年間5%前後の利回りで、15年後くらいに今の資産が倍になればいいなと思いながら投資をしています。
なのでのんびりとやっていければいいなと思いながら投資をするといいのではないでしょうか。
まとめ
最近私がよく見るブログを読んでいてもちょっと浮き足立っていると思わざるをえないことが増えてきました。
私は投資しているかなりの期間損をしていた経験から、もうちょっと落ち着いた方がいいのではないかと思ったりもしています。
つまらないことなのかもしれませんが、リーマンショック以前から投資されている老舗ブロガーさんたちも最近警鐘を鳴らす記事が増えてきました。
私も同じようなことを感じましたので思うことを書かせていただきました。
まだ投資を始めて暴落の経験がない方の参考になれば幸いです。
では、またよろしくです!
コメント
私もコロナショックで経験しましたが暴落時の精神負担は想像以上に大きいものですよね。
こればかりは経験しないとわからないものだと思っています。
私自身、買い増しの良い機会だと頭で思っていながらも行動するのは大変でした。
リンクを確認しましたが10年リターンの値が間違っていないでしょうか?
サボテンさま
コメントありがとうございます!
暴落の経験はある意味貴重なので、無事くぐり抜けられてよかったです。
あと、ACWIのリターンの数値が間違っていました。すみません。
直させていただきました。
ご指摘ありがとうございました!