毎年のように繰り返されるNISA(少額投資非課税制度)の改正が今年もありそうです。
いわゆる「つみたてNISA」の登場なのですがそのことについて考えてみたいと思います。
現在のつみたてNISAに対する私のスタンス
2017.9.14 追記
つみたてNISAについて制度的にほぼ固まってきました。そのような状況下で私がどのようにつみたてNISAについて向き合っていきたいかを考えてみました。
現在の私のつみたてNISAにたいするスタンスは様子見でいきたいということです。
理由としては以下にまとめてみました。
- バリュー平均法との相性が悪いから
- すでに従来のNISAに投資しているから
- iDeCoもやっているから
バリュー平均法との相性が悪いから
私は現在は積み立ての代表的手法であるドルコスト平均法ではなく、バリュー平均法とよばれる方法で投資しています。
この方法は自分の設定した資産がどのようにふえていくかを想定(バリュー経路を設定)し、その決められた資産と現在の資産を比較し、インデックスファンドを売買する方法なのですが・・・
バリュー平均法の場合だとひたすら資産を積み増すだけではなく、売却することもよくあります。
しかもその間隔は3ヶ月に1度(年4回)となっています。
その頻度での積み立てでいいのかもしれませんが、ちょっと使いにくそうというファーストインプレッションを持ってしまいました。
すでに従来のNISA口座に投資しているから
現在私は従来型のNISA口座にも投資しています。
すると特定口座のインデックスファンドとNISA口座のインデックスファンドは同じファンドであっても別枠となっています。
いわば同じファンドを2種類保有しているという状態ですね。
これにつみたてNISAが加わるとさらに別枠になるのではないのかと思っています。
すると同じファンドを3つも保有している状態となってしまい管理の都合上非常にめんどくさい状態となってしまいます。
iDeCoにも投資しているから
現在私はiDeCo(個人型確定拠出年金)に拠出しています。
iDeCoは毎月積み立てる私にとってリスク資産の一つなのですが、さきほど書きましたバリュー平均法の対象外です。
将来的には統合したいのですが、現在のところ
- 拠出金額が少ない(月12,000円)こと
- リスク資産全体に対して微々たる金額であること
といった理由で別枠で積み立てています。
つみたてNISAを利用した場合は年額40万円ですのでこのiDeCoと同じように別枠で管理するのがいいのだとは思うのですが、
例外ばかり増やしたくないというのが本音です。
従来のNISAのロールオーバー時に考えてもいいかな
というわけで、私はしばらくのあいだはつみたてNISAは様子見で行こうと思っています。
従来型のNISAが2年後にロールオーバーを迎えますますが、その際にあらためて従来のNISAでロールオーバーをするのか、あるいはつみたてNISAにするのかを考えてみたいと思います。
この次はあらためてつみたてNISAについて自分が感じたかを書いてみたいと思います。
NISAは今のところ2種類
現在のNISAについて少しまとめておきたいと思います。
NISAは現在通常のNISAとジュニアNISAの2種類あります。
それぞれの特徴を比較してみましょう。
- 限度額
- NISA:年120万円
- ジュニアNISA:年80万円
- 非課税期間
- 両方とも5年間
- 通常のNISAは5年後もう一度繰り越すことができ実質的には10年間となります。
- ただし5年後一度繰り越した時点での購入価格が変わってしまいます。
- 途中売却
- 途中で売却・解約した場合枠は復活せず、減少する形となります。
このほかジュニアNISAは18歳まで引き出しが制限されます。
NISAに新たにもうひとつ仲間入り
そんななかさらに新しいNISAが登場しようとしています。
長期投資可能なつみたてNISAなのですが、特徴を見てみたいと思います。
- 投資可能金額:年40万円
- 非課税期間:20年間(従来のNISAは5年間で1回ロールオーバー可能)
- 通常のNISAとの選択制(併用は不可)
以上のような概要となっています。
2017.9.13 追記
金融庁から以下のページにつみたてNISAガイドブックというリーフレットのダウンロードページが掲載されています。
イラストも豊富にわかりやすくつみたてNISAについて書かれていますのでぜひ一度ご覧ください。
つみたてNISA登場に関しての感想
そんなにたくさんNISAっているのかな?
私はこれだけNISAが乱立することに対して正直なところ困惑しています。
どのように利用すればいいのだろうかと。
NISAは個人型確定拠出年金とともに私たちサラリーマンが節税できる数少ない制度のひとつです。
それがときの事情により乱立することに対しては場当たり的な対応としか思えないのです。
非課税制度を導入して投資する人を増やしたい思惑と税収が減少してほしくない思惑がぶつかり合った結果のいわば妥協の産物となっています。
今のところジュニアNISAは利用せず
現在私は通常のNISAのみ利用していてジュニアNISAは利用していません。
もちろん子供のために証券口座を開き、インデックスファンドを積み立てていますが現在のところ特定口座のままとしています。
理由としてはめんどくさすぎるからですね。
今積み立てている投資信託は将来進学などのために貯えているのでジュニアNISAの対象としては問題ないことはわかっています。
ただいつ、どのような形でそのお金が必要になるかはわかりません。
このため18歳まで引き出せないことは非課税制度であったとしても使い勝手の良いものではありません。
さらに長期投資可能なNISAが増えるとさらに管理しなくてはならない資産が増えてしまいます。
シンプルイズベストな投資を目指しているのに非課税制度のために管理する量が増えてしまうことは非常に残念なことであると思っています。
詳細は制度の内容が確定してから考えますが、おそらく面倒くさいものになるのかなぁと思っています。
こうだったらいいのになぁ
本当ならば従来のNISAの制度を改正して
- 期間10年(金融庁案では20年らしいですが)
- 総枠600万円
- 途中売却後の従来のNISA枠を新しいNISAへ再利用可能にする
にしてしまえばいいのでしょうけれども
なかなかそうはいかないのでしょうね。
もっと証券投資を呼び込みたい立場と税金が減少する立場がぶつかっちゃいますもんね。
結局妥協の産物になっちゃう。
それでも金融庁ががんばって作ってくれた制度です。ありがたく利用させてもらわないと。
つみたてNISAが制度として確立した時には従来のNISAと比較してどうするかをふたたび考えたいと思っています。
日本証券業協会はやはり同じようなことを考えているようで、税制改正の要望をだしていたみたいですけどなかなかうまいこといかないようですね。
まとめ
NISAがいろいろと種類を増やして乱立しつつあることは投資家にとっては管理が複雑になっていきますが、
がんばって勉強して利用できるものは利用していきたいと感じています。
上に政策あれば下に対策あり。
中国のことわざですがちょっとでも賢く利用することで少しでも節税ができるといいなと思っています。
では、またよろしくです!
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