持っている投資信託を他の証券会社へ移す際にどのような方法が考えられるでしょうか。
売却して資金を他の証券会社へ移して買い直す
と考えがちですが、以下のようなデメリットがあります。
- 損益が確定するために利益が出た場合には税金がかかる
いずれにしてもあまりいい話ではないですよね。
しかしながら、投資信託も株式と同じように売却せずに他の証券会社へ移すことができるんです!
この手続を移管とよぶのですが、自分が保有している投資信託と同じものが移行先で取り扱っている場合には移管することにより損益を確定せずに他の証券会社へ移すことができます。
先日子供の名義でマネックス証券に保管している投資信託(インデックスファンド)をSBI証券へ移管させる手続きをとりました。
今日はその方法についてご紹介したいと思います。
投資信託を移管する理由
今回インデックスファンドを移管させた理由についてお話しします。
子供の未成年口座をSBI証券へまとめるため
子供未成年口座は現在マネックス証券で開設しています。
いろいろ考えたのですが、我が家の証券口座をSBI証券へまとめることに決めたからです。
私が何かあったときに妻が取るべき手続きが少しでも楽になるようにしたいと思ったのも理由の一つです。
そのためには保有するインデックスファンドを移さなければならないのですが、売却すると税金がかかるため、税額よりも安く上がる移管という手続きをとることにしました。
詳細は最後にあるリンクから未成年口座をSBI証券へ移管決定!その理由と方法をお読みください。
投資信託を移管する作業に取りかかる
それではさっそく投資信託を移管する作業にとりかかかってみたいと思います。
移管する際には移管元と移管先それぞれ調べたり書類を取り寄せたりする作業が必要です。
そこでまずは移管先であるSBI証券で調べておくことについてみてみたいと思います。
SBI証券で調べること
SBI証券で調べることは
- マネックス証券から移管させる投資信託がSBI証券で取り扱っているか
- 口座番号、部支店名
- 本店所在地
以上3点です。
また、今回マネックス証券から移管させる投資信託は以下の3銘柄です。
- eMAXIS TOPIX インデックス
- eMAXIS 先進国株式インデックス
- たわらノーロード新興国株式
これら3ファンドはもちろんSBI証券で取り扱っているので問題がありません。
心配な方は事前に投資信託のページからファンドの検索画面で同じ投資信託が扱われているかを確認してください。
検索画面は以下のページとなります。
つぎに口座番号および部支店名・所在地の確認です。
口座番号は***ー*******と3桁と5桁の数字にまとめられた番号となります。
部支店名と所在地ですが、SBI証券の場合は
部支店名:本店 所在地:東京都港区六本木1丁目6−1
でOKです。
マネックス証券側
つぎにいよいよマネックス証券から移管に関する書類を取り寄せます。
これが一番めんどくさい作業となります。
株式移管とことなり投資信託の移管書類はコールセンターに送ってもらうよう依頼する必要があります。
コールセンターの営業時間は
平日8時から17時まで
となっているためなかなか電話をかけづらい方もいらっしゃると思います。
私もその一人です。
幸いマネックス証券にはコールバックシステムが導入されていますので、事前にかけてほしい時間に予約することができます。
これを利用するとコールセンターから直接電話をしてくれますので、電話をかけて待っている時間が節約できます。
ページはログイン後
MY PAGE→ヘルプ・お問合せ→コールセンター へ行き
下の方にコールバック予約というボタンがありますのでそれを押すと別画面へ行き、かけてほしい時間を予約することができますので便利です。
また要件として事前に投資信託を移管させたいという内容を書いておけば話がスムーズにすすみますのでおすすめです。
コールセンターで話す内容
つぎにコールセンターではオペレーターの方にいろいろと質問されます。
質問された内容は以下の通りです。
- 相手先証券会社に移管させる投資信託の取り扱いはあるか
- 特定口座からの移管の場合相手先証券会社に特定口座は開設済みか
- 移管の場合一部移管はできず全ての口数の移管となるけど良いか
- 移管手数料が1銘柄あたり3,240円かかるけど大丈夫か
といった内容でしたので事前に答えは用意しておいた方がいいかもしれませんね。
最後にどの証券会社へ移管させるのか、移管させる理由を聞かれます。
正直余計なお世話だと思いましたが、正直に答えました。
これらの話が終わると書類を発送してくれます。
書類を書く作業
2日後、移管書類が届きました。
このようなものです。
次に書類を書く作業へ進みます。
それほど書くのは難しくありません。書き方も添付されていますのでそれに見ながらかけば大丈夫です。
ここでは引っかかりそうな点をいくつかピックアップしてみます。
まず右上にあります部店コードと口座番号ですが、
ログインしてMY PAGE右に***ー*******と表示されている数字のうち右3けたが部店コード、左7けたが口座番号となります。
次に振替先(受方)口座明細では事前に調べたSBI証券の情報を記載します。
ちなみに部店コードはマネックス証券と同じ左3けたの数字、口座番号は右7けたの数字となります。
最後に振替投資信託受益権の明細ですが、
MY PAGE→保有残高・口座管理にあります銘柄と口数を見ながらかけば大丈夫です。
名称は正式な長いものではなく口座管理画面にある略称で大丈夫です。
書けたら本人確認資料を添付して送付すればしばらくすると口座管理画面から移管させた投資信託の明細が消え、その後振替先の証券会社の口座管理画面に明細が表示されます。
これで投資信託の移管手続きは完了します。
手続きにかかる期間
手続きにかかる時間ですが、今回マネックス証券からSBI証券へ移管手続きの書類を送付してから
およそ2週間で完了しました。
手続きが完了するとマネックス証券から「受付整理票」という移管
依頼書のコピーが送られてきます。
いっぽうでSBI証券からは移管させた投資信託の目論見書が送られてきますので、移管されたのだとわかります。
そしてSBI証券サイトへログインしたところ無事残高が移されていることがわかります。
感じたこと
この投資信託の移管について感じたことをいくつか書きたいと思います。
コストも手間もかかる
まず感じることですがコストも手間もかかるということです。
まずコストですが、1銘柄あたり税込3,240円かかってしまいます。
タダでは移管することができず、結構なお値段がかかってしまいます。
私の場合3銘柄を移管させましたので合計すると9,720円かかってしまいました。
手間もかかります。
株式の移管とはことなり、投資信託の移管については書類をコールセンターにお願いしなくてはなりません。
これが結構なハードルとなりますね。平日昼間に電話をしなくてはいけないですので。
私の場合はコールセンターで10分程度はお話ししていたと思います。
そして書類へ記入・本人確認資料を用意と結構いろいろとめんどくさい作業のオンパレードとなります。
そのためおいそれとできるものではありません。
移管と売却のバランスを考えよう
他の証券会社へ移す際にもう一つの手段として考えられるのが売却して同じ金額の投資信託を相手先証券会社で買い直す方法です。
これはいままでお話ししたようなめんどくさい作業は必要ありません。
すぐにでもできますが、利益が出ている際には当然ながら税金がかかります。
損失が出ていたり、利益が少ない場合は売却して買い直しをおすすめします。
ただ税金は青天井に増えていきますので、税額(所得税と住民税合わせて利益の20.315%)が移管手数料よりも高い場合は買い直しよりも移管の方がおトクとなります。
そのため買い直しや移管と決め込むのではなく、自分の損益をきちんと把握したうえで処理することが必要です。
そうしないと必要以上の税金や手数料を支払うことになってしまいます。
しかもそれは証券会社の人は教えてくれませんので自分で考えて行動することが大切です。
まとめ
今日は子供の名義で保有している投資信託をマネックス証券からSBI証券へ移管させる方法についてお話ししました。
今回たまたまネット証券間のやりとりでしたが、この方法は他の証券会社や銀行・ゆうちょ銀行間のやりとりでも有効です。
けっこうめんどくさい作業ですが、他の証券会社へ持っているファンドを移すということはあると思いますので参考になれば嬉しいです。
では、またよろしくです!
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