みなさん、医療保険には加入していますか?
私はまったく医療保険には加入していません。
というか以前は加入していたのですが、今では持病のため加入もできないのですが、あえて加入したいとも思っていません。
わざわざ支払う保険料がもったいない!
というわけで、今回は医療保険についてお話ししたいと思います。
生命保険の次にメジャーな保険といえば医療保険です。
生命保険は自分の「命」がなくなってしまった際に支払われる保険にたいして、医療保険は自分が病気にかかったさいに支払われる保険です。
某アヒルのCMとかでも「入院費日額*円」とか「先進医療うんたらかんたら」とよばれるあれです。
とりあえずコマーシャルでバンバン流れているこの医療保険について今回は考えていきたいと思います。
また、公務員や大手企業勤務の方などはとくに健康保険で十分で充分だと思われますのでその理由についてもあわせてお話しします。
医療保険って必要なの?
ここでまず結論をいうと「医療保険はいる人といらない人がはっきり分かれている保険である」ことです。
まず、必要な人とはどんな人でしょうか。まとめてみたいと思います。
必要な人はぶっちゃけ「お金がない人」
お金がない人と書いちゃいましたが、もうちょっとていねいに書くと、「入院費や通院費を貯蓄でまかなえない人」のことです。
入院する際や手術をする際にはそれなりにまとまったお金が必要になります。
後で書きますが、健康保険制度は非常に充実しており、負担しなければならない金額は思っているよりも少ない金額となります。
ただ、1ヶ月あたり数万円はかかりますので、
数ヶ月入院する(入院期間も短くなる傾向です)分の貯蓄がない方はその分を医療保険にかけておくという選択肢としてはアリだと思います。
国民健康保険の加入者の方
そしてもうひとつは国民健康保険の加入者の方です。
国民健康保険の場合、協会けんぽや健康保険組合、そして共済組合加入の場合の方と比較してセーフティーネットが不十分な欠点があります。
たとえば、あとでもお話ししますが、健康保険と国民健康保険の給付内容の違いがあります。
国民健康保険 | 健康保険 | |
---|---|---|
療養の給付 | ○ | ○ |
高額療養費 | ○ | ○ |
出産育児一時金 | ○ | ○ |
出産手当金 | ✕ | ○ |
傷病手当金 | ✕ | ○ |
埋葬料・葬祭費 | ○ | ○ |
とくに傷病手当金は長期間にわたって給付されるため、あるのとないのとでは大違いです。
私は傷病手当金の給付を受けていますが、金額的に大きなものとなりますので、これがあるのとないのとでは変わってきますので、医療保険の加入は検討したほうがいいですね。
医療保険に加入する必要のない人
次に医療保険に加入する必要のない人とはどのような人でしょうか。
先ほどの必要な人の逆で「お金を持っている人」です。
当然ながらお金を持っている人は健康保険制度の恩恵が受けられるまでの間、
自力で医療費を負担することができます。
そのため、一時的に立替え払いをしていてものちにお金が帰ってくるまでのタイムラグはうけいれられるんですよね。
そのためにわざわざ保険料を払ってまで医療保険に加入するのがもったいないと考えるのも無理もありません。
私もその一人で、医療保険には加入できない(病歴があるため)ですが医療費分は貯蓄でまかなうと決めているのでわざわざ医療保険に加入しなくてもいいやと思っています。
そしてもう一つ「会社の健康保険組合や公務員の共済組合に加入している人」です。
主に大企業にお勤めのサラリーマンが加入しているのが「健康保険組合」、公務員の方が加入しているのが「共済組合」です。
一般のサラリーマンの方は「協会けんぽ」、自営業・無職の方などは「国民健康保険」です。
みなさんいずれかの健康保険には加入されていると思います。
そのなかでも健保組合や共済組合は「最強の健康保険」といっても過言ではありません。
協会けんぽや国民健康保険でも高額医療費制度はありますが、この2つはさらに「付加給付」というものが支給される組合があります。(付加給付がない健保組合もあります)
これは1ヶ月にかかった医療費が25,000円や30,000円を超えた分はのちに帰ってくる、
つまり1ヶ月あたりの医療費は25,000円とか30,000円以上はかからないというものです。
この制度があると、貯蓄で医療費をまかなうことができる可能性が高まります。すると医療保険の保険料がもったいなくなりますよね。
こうしてみると医療保険が必要な人と必要でない人があるということがわかります。
誰もが入らなくちゃいけないというものではないんです。
次に健康保険制度のおトクな制度を見てみたいと思います。
健康保険でここまでできる
健康保険って病院へ行って保険証をだして自己負担3割でお医者さんに診てもらえる制度です。
ごく当たり前にその程度の認識で終わっている方が多いのではないでしょうか。
健康保険はそれだけではないんです。
入院したり病気で休職したりした際に給付されるお金が別にあります。その中からいくつかをピックアップしてご紹介します。
今回ご紹介するのは以下の3点です。
- 高額療養費制度
- 傷病手当金
- 出産育児一時金
知ってると知らないとでは大違いだよ!
高額療養費制度
高額療養費制度は入院や手術などで医療費が高くなってもある一定のところで打ち止めになる制度です。
これは協会けんぽや国民健康保険も同じですが、所得によって異なりますが、一定金額以上はかかりません。
所得別の自己負担限度額は以下のとおりです。
所得区分 | 自己負担限度額 |
---|---|
標準報酬月額83万円以上 | 252,600円+(医療費-842,000円)×1% |
標準報酬月額53万〜79万円 | 167,400円+(医療費-558,000円)×1% |
標準報酬月額28万〜50万円 | 80,100円+(医療費-267,000円)×1% |
標準報酬月額26万円以下 | 57,600円 |
住民税非課税世帯 | 35,400円 |
たとえばお給料が月額30万円程度の場合月額の総医療費が267,000円以上になると267,000円以上になった金額の1%が追加されます。
さらにこれが1年あたり4回以上になると上限が44,400円に下がります。
プラスαは収入の金額で変わるから気をつけてね!
傷病手当金
次に傷病手当金です。
これは病気やけがで働けずにお給料がもらえない場合、1年半の間4日目から1日あたりのお給料の3分の2がもらえるという制度です。
休職された方でも1年半は全くの無収入とはならないありがたい制度ですね。
ちなみにこの傷病手当金、非課税なので所得税・住民税はかからないよ!
出産育児一時金
子どもが生まれる時にもお金がもらえます。
「出産育児一時金」は病院での出産に対して一時金として42万円が支給されるという制度です。
通常の出産では病気ではないために健康保険は使えません。全額自己負担です。
実際は病院での分娩費用から出産育児一時金を差し引いた金額が自己負担となります。
病院ではこの出産育児一時金の金額を意識した価格設定になっている病院も多いと思いますので実際は出産自体にはあまり費用はかかりません。
ただ、いい部屋とかいい食事などの条件が上がると病院の費用も上がってしまいますので気をつけてくださいね。
これらについて気をつけなければならないことがあります。それは「申請しなければもらえない」のです。
しかも2年経つと時効によりもらえませんので必ず該当する時には申請してください。
直接支払制度を採用している医療機関での出産ではあらかじめお金を用意しなくていいので要チェック!
まとめ
医療保険と健康保険の関係をまとめてみましたが、思ったより健康保険のサポートぶりが良いと思われたのではないでしょうか。
私がおすすめするのは医療保険には加入せず健康保険をフル活用して浮いたお金をさらに貯金するという方法です。
さらにまたの機会にお話ししますが、確定申告で医療費控除を申告するとさらに納めすぎた税金も還付されることもあります。
病気やけがは切っても切り離せないものですがせめて費用面だけでも準備しておくことが大切なことだと思います。
では、またよろしくです!
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