私が以前iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入しようとした時に愕然とした書類である事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書を会社側が書いてくれないということがわかりました。
実際に私の過去のブログ記事にも会社に書類を書いてもらえないないというコメントが多数寄せられています。
ではiDeCoハラスメントとはどういうものかをみてみたいと思います。
現在、この事業主証明を廃止しようと検討中とのことです。
加入のハードルが下がりそうでとてもいいことではないかと思っています
iDeCoハラスメントとは
まずはiDeCoハラスメントとはどのようなものかをみてみたいと思います。
企業側が「あの」書類を書いてくれないこと
iDeCoハラスメントは個人型確定拠出年金に加入する際に必要な書類である
事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書
を会社側が書いてくれないという状態のことをさします。
名付け親はFPで確定拠出年金相談ねっと代表でFPの山中伸枝さんです。
私は以前の日本経済新聞の記事でその言葉の存在を知りました。
http://style.nikkei.com/article/DGXMZO14205480X10C17A3PPD001?channel=DF280120166591
企業側に加入者がどのような年金に加入しているかを証明する資料なのですが、内容からしてめんどくさそうなものなので書いてもらえないのではないかと危惧していたのですが、やはり実際に書いてくれないという事例が出ています。
私の記事のコメントでもたくさんある
私の書いた記事で「iDeCoは会社に書類を書いてもらわないと加入不可能という悲しい現実」
のコメント欄にも会社側に「事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書」を書いてもらえないという声が寄せられています。
自助努力であるiDeCoに加入しようとしているのにそれすらできないという状況となってきています。
原因
このiDeCoハラスメント、原因はどのようなものか考えてみました。
面倒
企業側にとってメリットはまるでないこの証明書。
書くのが面倒ということが挙げられると思います。
普段の業務でも忙しいのに、あれやこれや書かされた挙句に会社の公印まで押させられるのですからめんどくさいと企業側が思うのも無理もありません。
制度の理解不足
企業側にも制度の理解不足という面は否めません。
このiDeCoという制度、企業側にはこの書類および年に1回届く確認文書を書くことが面倒である以外にはとくにデメリットはありません。
たとえば企業側がお金を出さなければいけないとか天引きにするような制度をもうけなくてはならないとかそのような必要もありません。
掛け金は加入者自身が払いこむものですし、天引き制度も設ける必要はありません。掛け金は加入者の口座からの引き落としが可能です。
企業型確定拠出年金とごっちゃに考えている企業があると考えても無理もありません。
制度の丸投げ体質
「事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書」なのですが、制度上勤務先である事業所は書く義務があるとされています。
書く義務があるよとホームページ上に書かれているだけで周知徹底がなされている状況ではありません。
これだけでは加入者が増やしたいのか増やしたくないのかわからない状態となっています。
iDeCo普及のために
iDeCo(個人型確定拠出年金)が少しでも普及させていくのに必要なことを考えてみました。
事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書の廃止
なんといってもこれですね。
個人型といいながら勤務先に書類を通さなければならないという点が非常にネックであると思います。
この問題を考えるごとに感じることがあります。
それは
なんのために基礎年金番号というものがあるのだろうか。
ということですね。
この基礎年金番号だけで加入することができるかどうかを判断することができるようになるとiDeCo加入のためにこれだけ苦しむこともなくなります。
そこで足りない情報がある時にはじめてもっと情報を収集するようにすればいいと感じています。
面倒な手続きが必要であったとしても加入者自身の手で取り寄せ可能な資料で証明ができるものであれば取り寄せることができます。
また勤務先についての情報が必要なのであれば国民年金基金連合会が企業に照会すればいい話です。
その確認作業を加入者に押し付けているとしか考えられないのです。
または加入できずに悩んでいる人向けのホームページの開設だけでも少しは状況が変化していくと思います。
いちおうこんな公式ページはありますが、なんだかなぁと感じてしまいます。
いまできることはこのデメリットを訴えることしかできない
といってもこれは国の制度ですので、そうそうと変わることは考えにくいものです。
私ができることといえば、この不合理な状態を記事として訴えることくらいしかできません。
そしてこのような記事が増えていくことや別の手段で訴えることが増えていき、それが巡り巡って国に届くのではないかと思います。
そのため私はたまたまiDeCo加入の際にめんどくさい書類を見てしまっただけなのですが、それをブログの記事にしたのがきっかけで
この事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書という書類の存在がいかにiDeCo加入に際しての障害になるかを知りました。
私はこれが少しでも簡素化されることを希望します。
そしてiDeCoに加入できる方が一人でも多くなり自助努力ができるようになる人が増えていくとといいなと感じています。
まとめ
今回はiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入したくても加入できないiDeCoハラスメントの存在についてお話ししました。
非常に悩ましい問題なのですが、ふるさと納税のように周知度が広まると制度上の問題点が改善されるのではないかとも思っています。
それまでのあいだなんとか一人でも多くの方が加入できるようになることを希望します。
では、またよろしくです!
コメント
iDeco、書類を取り寄せたもののその量に気が重くなってる一人です。
一個人の投資のことを、わざわざ会社に提出ってなんだか…
もう少しとっつきやすい仕組みにしてほしいですね。
おーちゃん様
コメントありがとうございます。
私も最初
この書類を見たときには愕然としました。
気が重たいのですが、なんとか会社に低書類を書いてもらうことで今ではiDeCoの積み立てをスタートできています。
もう少しなんとかしてもらいたい気持ちは同じですので、早くiDeCoに拠出できるといいですね。
うちの企業の総務もまさにそうです。
書類の記入を依頼して1か月たちましたが、まだ書いてくれていません。
定期的に確認しようと思いますが、こんな書類を1枚書くのになぜ時間がかかるのか。
やる気がないとしか思えません。
通りすがりさま
コメントありがとうございます。
この問題に関しては書類を即座に書いてくれるかそうでないかの企業の差が大きいような気がします。
加入者側が努力をし続けなければならないのがなんとかならないのかと思ってしまいますね。
早く書類を書いていただけるといいなと私も感じています。
こんにちは。
私も先日総務に確認したところ証明を拒否をされました。
自社の商品に似たものがあるので周りの社員にも普及すると売上が下がる、担当者が社長印をもらいに行きづらいという事でした。
そればかりか自社の商品を疎かにしていると非難されてしまいました。
個人の資産運用にまでとやかく言われたくないのですが、組織には逆らえないので断念しました。このシステムが少しでも改善されることを望みます。
たけしさま
コメントありがとうございます!
似たような商品があるということですが、金融機関にお勤めなのでしょうか。
それならばなおさら国の制度である個人型確定拠出年金を理解しておかなければいけないような気がします・・・
状況が改善されてiDeCoに加入できるといいですね。
これから転職で、会社にあの紙(事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書)を書いてもらわなければなりません。
前の会社と、その前の会社では書いてもらえませんでした。
次の会社でも書いてもらえなさそうな雰囲気で、どうやって頼めばいいか探していたら、こちらの記事をみつけました。もう、本当にここに書いてある通りです!あの紙どうにかしてほしいです!!(泣)思わずコメントさせていただきました。
ちゃんと国が企業に説明してほしいです。
iDeCoの個人型を続けるために、社会保険に入らず国民年金を払っている私、本末転倒ですよね。(派遣社員です)
にんじんさん、コメントありがとうございます!
会社でほとんど書いていただけない件、本当に辛いですよね。
事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書に限らず、本当に加入障壁が大きいと思います。
なんとか加入できたらいいですね。
だめならつみたてNISAとかの利用も検討してみてはいかがでしょうか?