毎年年末には与党(現在は自由民主党と公明党)から税制改正大綱なる文書が公表されます。
これは翌年以降の税金をどのようにしていくかを決める方針なんですね。
この大綱を基に税金の制度(税制)が変わっていくので私たち国民にとっては非常に重要な文書なんです。
税制改正大綱が発表されると新聞各紙がニュースにして大きく配信されます。
改正されることもあれば改悪されることもいろいろとわかるんですね。
ただ、この文書は文字だらけでなかなか読み解くのが難しいものです。
こちらで文書をダウンロードできるのですが、読んでみたらすぐわかります。
概要だけでもこのような感じで文字だらけなんです
普通の方ならばマスコミ報道を読めばわかりやすく解説してくれているのですが、ファイナンシャル・プランニング技能士の勉強をした方やお金に興味がある方にはぜひ原文を読んでいただきたいと思うんですね。
私も数年前はちんぷんかんぷんだったのですが、FPの勉強をして少しずつは読めるようになってきました。
この記事ではFPの勉強をした方に与党税制改正大綱の原文を読んでみることをおすすめする理由についてまとめてみました。
与党税制改正大綱を読むのをおすすめする理由
ではさっそくFPの勉強をした方に与党税制改正大綱を読んでみることをおすすめする理由についてまとめてみました。
勉強の復習ができる!
せっかくFPの勉強をしたけど、試験が終わるときれいサッパリ内容を忘れてしまった方も多いのではないでしょうか?
範囲は広いので、覚えることがたくさんあったはずです。
それを試験後すっきりと忘れてしまってはもったいないと思うんですよね。
この与党税制改正大綱にはFPで勉強をした言葉がこれでもかと言わんばかりに詰め込まれています。
ただ資格を取っただけで何も意味ないじゃないと思う方にはぜひ復習教材としてぴったりというのがまず1つ目の理由です。
暮らしに直結している内容だから
与党税制改正大綱は翌年以降の税制の変更を指し示す文書ですので、私たちの暮らしにも密着した内容です。
たとえば先程のスクリーンショット画像でご紹介したのですが、現在住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は消費税10%引き上げの緩和措置として以前は10年間住宅ローン残高の1%を控除できていたのが変更されています。
現在では13年間になり、11〜13年目は従来どおりの残高の1%か取得価額の2%のいずれか少ない金額が控除されています。
これが2021年改正では期間が延長されるとともに、面積要件が年収1,000万円以下の場合従来の50平方メートル以上から40平方メートル以上に緩和されるということでちょっと家を買う人にとってはお得かなと理解できるからです。
こっそり改悪されることもわかるから
税制改正大綱ではいいことばかり書かれているわけではありません。
こっそりと改悪されることもありますね。
たとえば2020年分だと退職金の所得控除が5年以内の退職(退職金300万円以上)の場合、退職所得控除の金額が減額される=所得税が増えるというのもひっそりと載っています。
ですので、FPの勉強をしたことをいかして改悪項目などもチェックしてみるとおもしろいですね。
ここを読めばOK!
まずは難解な税制改正大綱ですが、とりあえず読んでみるところをご紹介します。
冒頭のまとめで十分!
全文を読むとなると100ページ以上のボリュームになってしまいます。
これを読むのは相当苦労しますし、あまり関係のない項目(企業向けなど)がありますので全部読む必要はありません。
まずは冒頭の大綱の要旨を読んでみることをおすすめします。
要旨も文字だらけなのですが、FPの勉強をされたかたならばポツポツと知っている言葉があるはずです。
「あ・・・なんか見たことあるけど意味は忘れた」という方はネットで検索したり、
FPのテキストをお持ちの方は振り返ってみると「あー、そういう意味なんだ」と理解できるはずです。
個人向け税制も読んでみよう
冒頭のまとめがそれなりにわかった方に次におすすめしたいのが所得税や相続税の改正項目を読んでみることです。
冒頭のまとめでわかることならば、後にある具体的な説明が書いてありますので流し読みでもいいですのでチャレンジしてみることをおすすめしますね。
これもわからなければテキストやネットで調べつつ読み込んでみることをおすすめします。
読めたらとてもうれしくなる
いろいろとFPの勉強をしてきて無理矢理にでも頭に突っ込んできた項目がたくさんあるのですが、この大綱の文字だらけの文書がちょっとでも理解できるととてもうれしくなると思います。
上でご紹介した項目以外でもペーパーレス化や印鑑レスなどの項目もあるので私も読んでみて「あー・・・なるほどぉ」と実感できてとてもうれしくなったのはよかったですね。
まとめ:ぜひ読んでみてください!
今回ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)の勉強をした方やお金に興味がある方にぜひ与党税制改正大綱を読んでみることをおすすめしてみました。
文字だらけでチンプンカンプンになるかもしれませんが、過去に勉強してきたことが活かせる良い教材であると実感しました。
そして私たちが支払わなければならない税金が、このように改正や改悪されるのだと言うことも実感できると思います。
私も以前はあまり読まなかったのですが、多少は勉強してきたのか言葉の意味が理解できるようになってちょっとうれしかったですね。
ですので、せっかく勉強してきた方はぜひ読んでみていただければと思います。
では、またよろしくです!