私はリスク試算の大半を バリュー平均法と呼ばれる方法で積立を行っています。
これは3ヶ月に1度、自分の目標とする資産の残高 (バリュー経路)と実際の自分の残高を照らし合わせて、それに追従するように資産額を追加したりまたは減らしたりする投資法です。
2020年2月から新型コロナウイルスにまつわる株価が暴落相場となっています。
今まではイケイケドンドンの株価だったのが急転直下の相場となっています。
今月は資産判定時期ではないのですが、暴落相場だったので、今回は試しに資産を判定してみました。
すると2月3月の株価の急落を受けて、前回までのバリュー経路よりも資産額が増えたため売却していたことから一転 前四半期と比較して9%(年率換算約31%)の積立不足に陥りました。
そこから考えるバリュー平均法の問題点について今回は考えてみたいと思います。
バリュー平均法の 問題点
私はこの数年間バリュー平均法で投資を行っていますが、今回はちょうど追加投資が必要になってきたので感じたことをちょっとまとめてみました。
感じたことは以下の3点です。
- 9%の積立不足でもリカバリーは結構きついということ
- 資産額が増えるにつれ、リスクもリターンも良くも悪くもキツくなること
- 調整 をすると同時に積立配分の調整リバランスのできる
ということです ではそれぞれのことについてみてみたいと思います
9%の下落でもリカバリーは結構キツい
資産額の9%が積立額 より少ないとさらっと冒頭でお話ししました。
ぱっと見た感じではそれほどではないかもしれません。
しかしながら実際ではこうなります。
100万円の場合 9万円、1,000万円の場合だと90万円、3,000万円の場合だったら270万円。
金額が増えるにつれて調整する必要となる金額が当たり前のように比例していきます。
3ヶ月に一度の9%の下落ということは、年間に直すと31%の不足と読み替えることができます。
そうなってくると非常に厳しいものがあるということがわかります
資産が増えるにつれ、リターン・リスクの金額も増大する
そして次に感じるのが資産額が増えるにつれ、調整にかかる費用を増大するということです。
前回までの売却が必要であった場合でも、金額が大きかったため売却の必要性も必要な金額も大きくなりがちでした。
さらに今回は一転追加購入が必要となっています。
もちろん資産の下落幅がが大きかったため、バリュー経路に追いつくための金額も非常に大きくなっています。
そのため、資産額の上下のブレが激しい資産をお持ちの場合だと投資に慣れていない方は結構なしんどさを感じるのではないかと思いました。
調整と同時にノーセルリバランスもできる
悪いことばかりではありません。
これだけ追加購入が必要になるということは、それだけで簡単にもともと考えている理想の資産配分に合わせることができるということなんですね。
ドルコスト平均法の場合だと 資産額の調整はわりと面倒くさいところがありました。
ところがバリュー平均法の場合は一気に調整することができますので、資産額を調整すると同時に資産配分を元に戻すことは比較的簡単だということがわかりました。
幸い準備をしていたので問題はないです
こうやって積立不足は大変だということを書いているのですが、私の場合には幸いにも前回(2020年1月)には大幅な積立て超過が発生し、バリュー平均法で積立てているインデックスファンドを売却しています。
さらにリスク許容度が下がったからという理由で取り組んでいた個別株も撤退したことから、投資待機資金は現在のところ問題がないレベルで確保することができていました。
予想していたわけではないのですが、非常にラッキーだったと思いますね。
ですので今回試算した積立不足であったとしても大きな問題はありません。
この投資待機資金を活用して下落相場にはしばらく対応できそうです。
バリュー平均法をどう付き合っていくか
次に イケイケドンドンだった前回までと異なり、今回はしんどい意味でのバリュー平均法の付き合い方について考えてみたいと思います。
感じるのは3点です。
- 投資を始められる方は、やはりドルコスト平均方から始められる方がよい
- 資産のブレが認識できるようになった時点での切り替えをおすすめする
- 資産額が大きくなっていくほどハードになっていることを覚悟しておくべき
ではそれぞれのことについて考えてみましょう
はじめはやはりドルコスト平均法がおすすめ
資産額の大小にかかわらず、私がまず最初に投資をされる方にオススメしたいのはドルコスト平均法です。
私は初心者の方は少しずつ iDeCo(個人型確定拠出年金)やつみたてNISAで取引されることが一番おすすめな投資法だと思っています。
ところが、バリュー平均法をいきなり採用した場合だと、資産のブレは思ったよりも大きいもの。
バリュー平均法の場合は、その変化に対して真正面で向き合う必要があります。
その状況に耐えられるか否かというのは大きな問題ですね。
ドルコスト平均法の場合だと考えを全く止めてしまったとしても積み立てを停止しない限り投資信託の積立は続けられます。
ほったらかした状態となっても投資活動を続けられますので、暴落の際には口座をみることをしなくても、マーケットから撤退せずにほったらかしでも平均取得単価を下げる投資を続けることが可能です。
ところがバリュー平均法はそういうわけにはいきません。
常にバリュー経路と自分の資産をチェックするというメンテナンスが必要となるからです。
資産のブレが認識できた時点で切り替え
どのようになるタイミングでバリュー平均法に移行すれば良いのか、
それはリスク資産の変動幅を認識できるようになってからこの投資法に変更するほうがいいと私は思います。
先ほども言った通り、リスク資産に投資するということは資産のブレがあるのは当たり前なのですが、その幅は思ったよりも大きいものです。
そのため、バリュー平均法を採用するのはいい意味でも悪い意味でも資産のブレを認識することができるようになった頃から始められるといいのではないでしょうか。
資産額が増えるほどハードになっていく
最後に感じるのは資産額が増えれば増えるほど バリュー平均法というのは付き合いがハードになっていくということです。
資産が増えてくると当然ながらリスク資産の場合はぶれる幅も大きくなってきます 。
バリュー平均法の場合は、いやが応でも自分の資産と向き合わざるを得ません。
その際に、自分の資産が想像以上に減っていたりすると結構しんどいことではないかと思います。
まとめ:バリュー平均法のメンテナンスは結構重要です。
今回私がリスク資産でメインに取り組んでいる、バリュー平均法の資産判定時期を4月に迎える前に今回暴落した状況で資産がどのようになっているのか試算してみました。
ここ数回相場がよく、売却をしていたのが一転して大量の買い付けが必要になったということで感じたことについてまとめてみました。
バリュー平均法は一般論としてドルコスト平均法よりもリターンが高いと言われているのですが、反面下落した際に投入しなければならない金額も大きくなってくるため、決して誰にでもお勧めできるものではありません。
これからも私は人柱的にバリュー平均法で資産を増やしていきたいと思っています。
年に4回確実にに資産判定の時を迎えます。
その時にまたどのような結果になっているかはお話ししたいと思いますのでよろしくお願いします。
では、またよろしくです!
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