eMAXIS Slim シリーズの快進撃は止まりません。
このたび三菱UFJ 投信は新しいファンド「eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)」を発売することになりました。
いままでeMAXISシリーズの株式ファンドでは日本を含む全世界のファンドはありませんでした。
それをひるがえしてついに日本を含む全世界株式インデックスファンドをローンチすることになります。
この記事ではこのeMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)についてご紹介しましょう。
画像などは三菱UFJ投信ニュースリリース(PDF)から引用させていただきました。
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)について感じること
三菱UFJ投信のインデックスファンドシリーズではいままで日本を含む全世界株式というファンドはありませんでした。
eMAXIS Slimシリーズでは以下の3ファンドを組み合わせる必要がありました。
- 国内株式(TOPIX・日経平均)インデックス
- 先進国株式インデックス
- 新興国株式インデックス
これを1本にまとめたものがeMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)となります。
そこで今回ついに発売するeMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)について感じたことをまとめてみました。
やっぱり日本を含む全世界ファンドは必要
以前から日本を含む全世界ファンドはあるようでありませんでした。
しかしながら、楽天投信投資顧問の「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」やSBIアセットマネジメントの「EXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド」のように日本を含む全世界株式ファンドが登場しています。
これ1本を買うと全世界の株式を簡単に持つことができるというのは大きなメリットです。
そのようななかでeMAXIS Slimシリーズがもつ大きなメリットの信託報酬を最低レベルまで追従するファンドで競争に打って出たことに驚きました。
まさに「満を持した」というべきでしょうか。
私は日本を含む全世界ファンドは必要であるというスタンスですのでこのファンドの登場は歓迎したいと思います。
時価総額配分型のほうがよかった
このファンドはタイトル通り「3地域均等型」となっており、日本・先進国・新興国の資産配分が1:1:1となっています。
こうなっているとどうしても気になるのが日本と新興国の割合が高すぎるということです。
3地域を均等というのはシンプルながらもちょっと日本と新興国の比重が重すぎるので私は時価総額配分型のほうが良かったと感じています。
それが無理だとしても、日本:先進国:新興国=1:8:1の配分なら可能だったのかなとも思ってしまいました。
全世界株式ファンドも競争にさらされることに
後であらためてご紹介しますが、eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)の信託報酬は0.15336%(税込)です。
しかもこのeMAXIS Slimシリーズの売りは業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざしつづけることです。
これだけのローコスト株式ファンドが全世界株式分野でも殴り込みをかけられますと、否が応でも先出の2ファンドとも競争関係となります。
つぎは楽天投信投資顧問の「楽天・バンガード・ファンド」シリーズやSBIアセットマネジメントの「EXE-iシリーズ」が信託報酬をどのようにしていくかを期待したいですね。
つぎにはこのeMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)がどのようなものになるかをご紹介したいと思います。
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)を徹底解説
つぎにeMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)がどのようなファンドであるかについてご紹介してみます。
ちなみにこの商品ですが、現在のところ未発売です。
あまりないのですが、発売時には変更があることもありますのでご了承ください。
ファンドのコストについて
まずはなんといっても気になるのがファンドの信託報酬などのコストですよね。
そこでこのファンドの信託報酬についてまとめてみました。
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)の信託報酬は0.15336%(税込)(税別 年0.142%)となっています。
そしてこのファンドの信託報酬がどのようになっているかの表です。
ファンドの純資産額 | 委託会社(三菱UFJ投信) | 販売会社(証券会社等) | 受託会社(信託銀行) | 合計(税別) |
---|---|---|---|---|
500億円未満 | 0.061% | 0.061% | 0.02% | 0.142% |
500億円以上1,000億円未満の部分 | 0.056% | 0.061% | 0.02% | 0.137% |
1,000億円以上の部分 | 0.051% | 0.061% | 0.02% | 0.132% |
このファンドでは、資産額に応じて信託報酬が下がることになっています。
しかしながら、純資産額が500億円以上になることはまれですので、あまり期待しない方がいいですね。
ライバルのファンドとの信託報酬との比較してみましょう。
ファンド名 | 運用会社 | 信託報酬(税込) |
---|---|---|
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型) | 三菱UFJ投信 | 年0.15336% |
EXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド | SBIアセットマネジメント | 年0.150%程度 |
楽天・全世界株式・インデックス・ファンド | 楽天投信投資顧問 | 年0.2396% |
全世界株式インデックスファンド | ステート・ストリート | 年0.48% |
(ファンド名のリンクはモーニングスターのファンドスナップショットにリンクしています。)
いままで全世界株式ファンドでは SBIアセットマネジメントのEXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンドが最安だったのですが、これと同水準になることになります。
申込手数料
このファンドには申込手数料は必要ありません。
いわゆるノーロード投信ですので、申込時に費用はかかりません。
信託財産留保額
このファンドには信託財産留保額は設定されていません。
ですので、解約時に差し引かれるコストは発生しません。
一方でSlimでないeMAXISシリーズでは信託財産留保額が設定されていますので注意が必要です。
ポートフォリオについて
次にはどのようなファンド構成になるかをご紹介します。
インデックスファンドの定番のファミリーファンド方式となっており、eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)というベビーファンドは以下の3マザーファンドから構成されています。
- TOPIXマザーファンド(国内株式)
- 外国株式マザーファンド(先進国株式)
- 新興国株式マザーファンド(新興国株式)
そして、これらのファンドがどのような指標で運用され、資産配分は以下のとおりとなっています。
投資対象 | 指標(インデックス) | 基本投資割合 |
---|---|---|
国内株式 | TOPIX(東証株価指数) | 33.3% |
先進国株式 | MSCI Kokusai(コクサイ)円換算ベース | 33.3% |
新興国株式 | MSCI エマージング・マーケット・インデックス円換算ベース | 33.3% |
ご覧のとおり、国内株式・先進国株式・新興国株式の資産配分が1:1:1という構成となっており、従来の時価総額配分型とは体裁がことなることに注意が必要です。
それぞれの指標については以下のページで開設していますのでごらんください。
販売会社
最後にご紹介するのは販売会社です。
発売当初は以下の販売会社からこのファンドは発売されます。
まとめ:低コストだけどちょっとクセありかな?
今回三菱UFJ投信から発売されるローコストインデックスファンドシリーズ「eMAXIS Slimシリーズ」に
日本を含む全世界株式に投資するインデックスファンド「eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)」が加わることについてご紹介しました。
信託報酬はEXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンドにならび0.15%台というローコストを実現しています。
非常にローコストなのは素晴らしいのですが、資産配分が日本:先進国:新興国=1:1:1という均等配分なのが好き嫌いが別れるポイントだと思います。
ちょっとクセがあるのですが、非常にローコストなこのファンドをこれからもチェックしていきたいと思います。
では、またよろしくです!
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