先進国株式に投資するインデックスファンドの指標としてもっともよく利用されているのがアメリカMSCI社が作成しているインデックスMSCIコクサイ(Kokusai)インデックスです。
先進国株式に投資するインデックスファンドはこの指標に従って運用をすることとなります。
ここでは、このMSCIコクサイ(Kokusai)インデックスについてご紹介します。
データは2018年12月現在のデータを以下のサイトから引用させていただきました。
MSCI Kokusai Index(PDF):MSCIホームページ
MSCIコクサイ(Kokusai)について
MSCIコクサイ(Kokusai)インデックスとはどのようなものでしょうか。
MSCIコクサイ(Kokusai)インデックスは、日本を除く22カ国の先進国の株式、1,311銘柄で構成されています。
この指数は浮動株調整をされた時価総額加重平均の大きい順に構成されており、すべての株式の時価総額の85%(大型株上位70%、中型株(中位15%)をカバー。
ちなみに構成国は以下のとおりです。
欧州・中東地域:
オーストリア・ベルギー・デンマーク・フィンランド・フランス・ドイツ・アイルランド・イスラエル・イタリア・オランダ・ノルウェー・ポルトガル・スペイン・スウェーデン・スイス・イギリス
太平洋地域:オーストラリア・香港・ニュージーランド・シンガポール
国別投資比率
次に国別の投資比率について見てみましょう。
国別の投資比率は以下のとおりです。
国名 | 比率 |
---|---|
アメリカ | 67.53% |
イギリス | 6.47% |
フランス | 4.24% |
カナダ | 3.66% |
ドイツ | 3.37% |
その他 | 14.72% |
圧倒的にアメリカに投資している割合が高いですね。
ですので、世界の先進国に分散投資といっても3分の2はアメリカへ投資していることになります。
業種別投資比率
次にどのような業種に投資しているのかについて見てみます。
業種 | 比率 |
---|---|
金融 | 16.93% |
情報技術 | 15.40% |
ヘルスケア | 13.79% |
資本財 | 9.99% |
一般消費財・サービス | 9.63% |
生活必需品 | 8.62% |
電気通信サービス | 8.36% |
エネルギー | 6.40% |
素材 | 4.51% |
公益事業 | 3.57% |
不動産 | 3.10% |
金融やIT関連が多いものの、多くの業種に投資しているのがわかります。
さすがに1300銘柄以上の株式で構成されているだけにバランスはよいと思います。
企業別投資比率
企業別の投資比率は以下のとおりとなっています。
企業名 | 比率(%) |
---|---|
アップル | 2.33 |
マイクロソフト | 2.26 |
アマゾン | 1.91 |
ジョンソン・エンド・ジョンソン | 1.06 |
JPモルガン&チェース | 1.00 |
アルファベットC(グーグルの親会社) | 1.00 |
フェイスブックA | 0.97 |
アルファベットA | 0.96 |
エクソン・モービル | 0.88 |
バークシャー・ハサウェイB | 0.87 |
さきほどの分野別投資とは異なり上位10社をみてみますとすべてアメリカ企業です。
いかにこの指数に連動するファンドは3分の2をアメリカに投資することにつながるかがわかります。
まとめ
この記事では、先進国株式インデックスファンドの事実上標準の指数であるMSCIコクサイ(Kokusai)インデックスについてまとめました。
ご紹介したとおり、日本をのぞく先進国株式に投資しているものの事実上3分の2がアメリカに投資していることがわかりました。
世界の先進国といえどもアメリカ1国の経済がいかに大きいのかがわかります。
そして、先進国株式インデックスファンドに投資されている方はどのような国や企業に投資しているかはぼやけてわからないことが多いと思います。
この記事を読んでいただけたらどのような国や企業、そして業種に投資をしているかを理解するのにお役に立てれば幸いです。
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