おカネを貯めていくためには器(うつわ)が必要です。
もちろん貯金箱やタンスも立派な器なのですが、さすがにこのブログを読んでいただいている方は様々な金融機関の商品を利用していただきたいと思いますので今回は割愛したいと思います。
今回リストアップした商品はだれでもどこでもノーリスク使える商品ばかりですので皆さんがご存知なものもあるとは思いますがあらためておカネ置き場を考えてみましょう。
意外と「あ、それしらなかった・・・」と思われるような器が見つかるかもしれませんよ。
お金の「器」をみてみます
最初に考えられるのは「預貯金」です。
ちなみに預金は銀行で貯金はゆうちょ銀行やJAバンクにあずけるところによって名前は変わります。それではみてみましょう。
普通預金・通常貯金
まずはおカネを貯める場所として筆頭格なものとしてはこれをおいてほかはないと思います。とはいえマイナス金利の今ではバカにはできません。
利点としてはまずシンプル。これに尽きます。
いつでも預け入れや引き出しができ、引き落としができるとてもとても便利なやつです。
金利は今までは利便性が高い分一番低いということが当たり前でした。
しかしながら現在では定期預金とほとんど利率はかわりません。年利0.005%と0.1%なんてほとんど「誤差」でしかないです。
それならば便利な普通預金も選択肢として入ってきます。
ただ欠点としては利便性の裏返しなのですが、「いつでも使えちゃう」ことですね。
お金がなくなればついついおろしちゃう。これでは穴の開いたバケツになってしまいます。
このような方だと次の商品を考えてみましょう。
定期預金・定期貯金
普通預金では穴が開いたバケツに入った水のようにおカネが出ていく場合には少し引き出すのがめんどくさい商品の方がいいと思います。
そこで出てくるのが定期預金(貯金)です。
預け入れはATMでもできますが、中途解約は少しめんどくさく窓口でなければできません。
実はそれが大きな魅力となります。
(満期の場合は通常自動繰越されるか普通預金へ振り込まれます。)
定期と名がつくだけに期間は1ヶ月から10年と幅があります。以前ならば預け入れ期間が長いものほど金利が高いのが通例でした。
しかしながら、現在では1ヶ月から10年までどれもすべて利率が「0.01%」(!)ですのでお好きな期間で預けて下さい。
通常の定期預金の場合は期間が終了する満期を迎える前に解約した場合には中途解約金利として普通預金並みの金利となりますが、現在のような視力検査で0.1が見えますかみたいな利率ならば気にする必要はありません。
積立預金・積立貯金
積立預金は定期預金の仲間です。毎月日付を指定しておけば勝手に普通預金から引き落とされて定期預金にされ続けます。
そのため、通帳も普通預金のように1行で書き込まれます。
毎月積み立てる以外にもボーナス時に臨時で多く積み立てることも可能でし、知らず知らずのうちにお金が貯まっていきます。
設定も解約も窓口に行かなければなりませんので結構めんどくさいです。
解約がめんどくさいというのも立派なお金を貯め続けるための方法ですのでおすすめな預金の一つです。
財形貯蓄
お仕事をしていて、勤務先に制度が整備されている方には積立預金よりもおすすめなのが財形貯蓄です。
これはお給料を天引きして積み立てることにより、知らず知らずのうちに残高が積み上がっていくというものです。
積立預金よりも解約するのには手続きがめんどくさい(ろうきん財形のようにめんどくさくないものもあります)こと、そして給料天引きであることから私は財形貯蓄制度がある企業などにお勤めの方にはこちらをおすすめします。
財形貯蓄の種類は一般財形・住宅財形・年金財形の3種類がありますが、私がおすすめしたいのは一番オーソドックスな一般財形です。
MRF(証券会社に口座開設が必要)
最近はマイナス金利化のため廃止している証券会社が増えてきていますが、まだ取り扱っている証券会社があればおすすめなのがMRF(マネー・リザーブ・ファンド)です。
MRFはマネー・リザーブ・ファンドの略称で証券会社版の普通預金のような商品です。いつもで出し入れ自由と利息は少し高めという便利なものです。
投資信託の一種なので元本保証はないのですが、安全な公社債で運用されているためいままで元本割れしたことはありません。
預貯金の場合、1金融機関あたり1000万円までは預金保険により保護されますがMRFは証券会社が破綻しても「分別管理」というシステムにより全額が証券会社の資産とは別に管理されていますので安心です。
MRFが廃止された証券会社では代わりの商品としてはハイブリッド預金(SBI証券・住信SBIネット銀行)やマネーブリッジ(楽天証券・銀行)と系列の銀行の預金商品と組み合わせることで対応しています。
ところがこれだと預金保険の対象となり、補償限度額が1000万円となりますのでそれ以上の金額を全額保護商品へ預け入れる際にはつぎにお話しする個人向け国債がおすすめです。
個人向け国債(銀行・郵便局・証券会社で可能)
国債は通常の国債と個人向けの国債の2種類があります。
私がおすすめしたいのは個人向け国債です。
現在はマイナス金利下のため預貯金が非常に低い金利となっていますが、相対的に魅力のある商品となっています。
個人向け国債は国債の一種で個人の人が買いやすいように作られています。
購入単位は1万円単位です。通常の国債の場合5万円単位なのでそれだけでも買いやすいです。
また、途中で解約した場合でも国が元本全てを買い取ってくれます。これは通常の国債にはない安心できるシステムです。
購入できる金融機関は銀行、郵便局、証券会社等で買うことができます。
銀行や郵便局で買う場合は他の投資信託や個人年金保険等を売り込まれる場合がありますので断れる強い心を持っていない人はネット証券で買うのがいいでしょう。
利率はこれらの中で一番いい
利息ですが最低利率が設定されており、年利0.05%です。定期預金の項目でお話ししましたが現在の利率は0.01%です。
これだけでもお得感がありますね。
変動10年の場合は利率はこれを下限に追従していきます。(10年ものの国債の利率の0.66倍が個人向け国債の変動10年の利率となります。)
購入後1年間は引き出せない
さすがにメリットだけではありません。デメリットもきちんとあります。
それは約定(購入)後1年間は中途解約ができない点です。
例外として大規模災害に遭った場合や亡くなった場合などは引き出せますがそれ以外は引き出せません。
そのため、1年以上置いておける状態でないと難しいですね。
また、中途解約の場合は過去2回分の税引き後の利息が引かれるペナルティもあります。
1000万円超でも全額保護
私が地味に感じるメリットとしては1000万円を超える金額を購入していても「日本国が保証している限り」全額保護されるというものです。
預貯金は1000万円を超える金額の場合は全額保護されません。
かつて存在し、破綻した日本振興銀行の場合およそ60%の弁済率でした。
それを上回る金額は預金ではなく個人向け国債にすることにより政府による元本及び利子が保証されます。
日本政府が保証できない事態になったらどうするのかとお思いの方がいらっしゃるとは思いますが、そのときは預金保険制度もどうなっているかわかりませんのであまり気にする必要はないと思います。
おすすめなもの
おカネを貯める器と一口で言ってもたくさんありますよね。
そのなかでどれがおすすめかと考えてみましたが私のおすすめは財形貯蓄(とくに一般財形)と積立預金です。
利率などでは個人向け国債もおすすめなのですが買うまでのハードルが高いため個人国債を買うのはもっと金融リテラシーが向上してからでいいと思います。
それよりも積立預金なら銀行や郵便局で簡単に申し込めますのですぐに取り組めると思います。
財形貯蓄ならば勤務先(勤労関係部署)にお尋ねになると教えてもらえます。
いっぽうで、現在のところ個人向け国債をおすすめするという状況ではありません。
なぜなら、手間の割にリターンが少なすぎるからです。
個人向け国債はおすすめできない
証券会社で個人向け国債を買うのは非常に簡単です。
ただ、この項目でお話しているは初心者の方がお金を貯め始めるためのツールです。
その点を考えるとちょっとハードルが高いと思わざるを得ません。
この個人向け国債という商品を買う前に立ちはだかるリスク商品の勧誘がです。
私も以前は個人向け国債を機会があるごとに購入してきました。
しかしながら、現在は購入していません。
なぜなら、購入するために郵便局の方が嫌そうな顔をされたり、複数の書類を書かされる手間が苦痛だったり、何より周りのお客さんの邪魔をしているのではないかという心理的なプレッシャーを感じるからです。
ですので、金利が現在のマイナス金利から一転して急上昇(価格は急落)したときにはネット証券で買っていくことをおすすめします。
あるいは、短期間の定期預金を利用することで、金利上昇の波に乗るのもいいですね。
まとめ
今回は預貯金の商品をいろいろと見てみましたがいかがでしょうか。
思ったよりもたくさんあったのではないでしょうか。
おカネを貯めるのも千里の道も一歩からですので身近な金融機関で貯金をしてみてくださいね。積立預金なら結構簡単におカネは貯められると思いますのでぜひ試してくださいね。
では、またよろしくです!
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