8資産均等型のバランスファンドも6種類が乱立するようになってきました。
初心者にも上級者にも使いやすいバランスファンドが8資産均等型ファンドと言っていいと私は思っています。
1本でも他のファンドと組み合わせても使いやすいのが8資産均等型ファンドではないでしょうか。
当初はeMAXISバランスのみだったのが今や6種類。
さまざまなファンドができたのですが、どのような違いがあるのでしょうか。
そこで今回はこれら6種類の8資産均等型バランスファンドがどのような違いがあるのかをまとめてみました。
そこから見えてくるのは大きな違いはないが、細かい点での相違があるということです。
6種類のファンドの違いを見て感じること
私はローコスト3ファンドがおすすめ
8資産均等型ファンドでは、信託報酬が高いグループと低いグループに二分されていると思います。
高いグループでは
- eMAXISバランス(8資産均等型):いわゆるFat
- iFree 8資産バランス
- SMT 8資産インデックスバランス・オープン
低いグループでは
- eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
- たわらノーロード バランス(8資産均等型)
- <購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型)
ですね。
これだけ選択肢が増えてくるとあえて信託報酬の高いファンドを選ぶ必要はありません。
ローコストの8資産均等型ファンドから選んでいただければと思います。
かつては考えられなかった0.1%台半ばの信託報酬で8資産に均等投資ができるのですから非常にいい時代になったなぁと思います。
eMAXIS(無印・Slim)の統合を期待!
私が6種類のファンドを見て感じることは永らく唯一の存在だったeMAXIS 8資産均等型が先行者利益を得ているということですね。
資産額をしっかりと増やしているだけでなく、信託財産留保額を0.15%設定していることから解約しにくい状況となり、まさにつかんだ獲物は離さない状況となっています。
私も投資しているのですが、信託財産留保額だけでなく税金もしっかりとかかることから移行できないようガッチリと固められてしまっているという状況です。
その一方でeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)はこのような信託財産留保額もなく、信託報酬も激安になっているので通常ならばSlim一択の状態となっています。
立ち上げ時からのある意味「コアな」ユーザーの犠牲のもとで成り立っていると行っても過言ではありません。
ですので、できるだけ早い時期に無印とSlimとの統合を期待したいと思います。
6種類のバランスファンドについて
これからは現在取り扱っている、6種類の8資産均等型バランスファンドについてみてみます。
8資産均等型バランスファンドは設定日順に以下の通りとなっています。
- eMAXISバランス(8資産均等型)
- iFree8資産バランス
- eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
- たわらノーロード バランス(8資産均等型)
- SMT 8資産インデックスバランス・オープン
- <購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型)
これらのファンド名をクリックするとそれぞれのバランスファンドの投資信託説明書(交付目論見書)にリンクしています。
つぎにこれらのファンドの概況を表にしてみましたのでご覧ください。
なお、特徴的な項目は太字にしています。
バランスファンド名 | 運用会社 | 信託報酬(公称・税込) | 信託財産留保額 | 資産額(億円) |
---|---|---|---|---|
eMAXIS 8資産均等型 | 三菱UFJ国際 | 0.54% | 0.15% | 324.99(2020.1.21) |
iFree 8資産バランス | 大和 | 0.242% | なし | 196.93(2020.1.21) |
eMAXIS Slim 8資産均等型 | 三菱UFJ国際 | 0.1512% | なし | 447.34(2020.1.21) |
たわらノーロード 8資産均等型 | アセマネOne | 0.154% | なし | 67.64(2020.1.21) |
SMT 8資産インデックスバランス・オープン | 三井住友トラスト | 0.54% | 0.1% | 0.36(2020.1.21) |
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型) | ニッセイAM | 0.17172% | なし | 2.72(2020.1.21) |
さすが、初代eMAXIS8資産均等型は資産額もぶっちぎりでしたが、現在ではもはやeMAXIS Slimバランス8資産均等型の資産額が大きく伸ばし、447億円と500億円(信託報酬がより安くなります)に届きそうな勢いです。
ただ、たわらノーロード・ニッセイインデックスバランスファンドも同水準ですので決してeMAXISだけではないということを知っておくといいと思います。
それ以外の新規組は資産額はまだまだ発展途上といった感じですが、思ったよりも資産額を増やしているのも特徴的ですね。
やはり全部入りがお好きな方が多いのかなと思ってしまいます。(私も全部入りが理由で投資しています。)
つぎにそれぞれの8資産均等型バランスファンドの指標をまとめてみました。
株式・債券・REITそれぞれにみてます。
ベンチマーク(株式)
では株式からみてみます。
バランスファンド名 | 国内株式 | 先進国株式 | 新興国株式 |
---|---|---|---|
eMAXIS 8資産均等型 | TOPIX | MSCIコクサイ | MSCIエマージング |
iFree 8資産バランス | TOPIX | MSCIコクサイ | FTSEエマージング |
eMAXIS Slim 8資産均等型 | TOPIX | MSCIコクサイ | MSCIエマージング |
たわらノーロード 8資産均等型 | TOPIX | MSCIコクサイ | MSCIエマージング |
SMT 8資産インデックスバランス・オープン | TOPIX | MSCIコクサイ | MSCIエマージング |
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型) | TOPIX | MSCIコクサイ | MSCIエマージング |
ほとんどのファンドが
国内株式:TOPIX 先進国株式:MSCIコクサイ 新興国株式:MSCIエマージングがベンチマークとなっています。
特徴的なのが、iFree8資産バランスだけが新興国株式の指標をFTSEエマージングを採用しています。
このベンチマークの場合韓国は入りません。(FTSEの場合韓国は先進国扱いのため)
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ベンチマーク(債券)
つぎに債券を見てみましょう。
バランスファンド名 | 国内債券 | 先進国債券 | 新興国債券 |
---|---|---|---|
eMAXIS 8資産均等型 | NOMURA-BPI | シティ世界国債 | JPモルガンGBI-EMグローバル・ディバーシファイド |
iFree 8資産バランス | NOMURA-BPI | シティ世界国債 | JPモルガンGBI-EMグローバル・ディバーシファイド |
eMAXIS Slim 8資産均等型 | NOMURA-BPI | シティ世界国債 | JPモルガンGBI-EMグローバル・ディバーシファイド |
たわらノーロード 8資産均等型 | NOMURA-BPI | シティ世界国債 | JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス |
SMT 8資産インデックスバランス・オープン | NOMURA-BPI | シティ世界国債 | JPモルガンGBI-EMグローバル・ディバーシファイド |
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型) | NOMURA-BPI | シティ世界国債 | JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス |
こちらもほとんどが国内債券:NOMURA-BPI 先進国:シティ世界国際 新興国債券:JPモルガンGBI-EMグローバル・ディバーシファイドなのにたいして、たわらノーロードとニッセイ・インデックスバランスファンドがJPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラスの採用となっています。
ベンチマーク(REIT)
バランスファンド名 | 国内REIT | 新興国REIT |
---|---|---|
eMAXIS 8資産均等型 | 東証REIT指数 | S&P先進国REITインデックス |
iFree 8資産バランス | 東証REIT指数 | S&P先進国REITインデックス |
eMAXIS Slim 8資産均等型 | 東証REIT指数 | S&P先進国REITインデックス |
たわらノーロード 8資産均等型 | 東証REIT指数 | S&P先進国REITインデックス |
SMT 8資産インデックスバランス・オープン | 東証REIT指数 | S&P先進国REITインデックス |
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型) | 東証REIT指数 | S&P先進国REITインデックス |
こちらはベンチマークはあまりないのか、どれも同じベンチマークを採用しています。
まとめ:ラインナップも増えたのできちんとした選択が必要です
このようにベンチマークや概要をみてみました。
大きく分けてeMAXIS 8資産均等型(初代)とそれ以外の新規組に特徴が分かれてきます。
eMAXIS 8資産均等型は信託報酬:高 信託財産留保額:ありなのにたいして
新規組は信託報酬:低 信託財産留保額:なしとなっています。そこからみえることは・・・・
あえて初代eMAXIS8資産均等型を選ぶ価値はないということですね。
ほとんど変わらない内容の商品にわざわざ高いコストを支払う必要はないです。
コストは自分でコントロールできますので低コストの商品を選んでいただきたいですね。
一方で新規組はどれを選んでもあまり失敗はないと感じています。
それくらい比較するのが難しい商品であることからいくところまでいった気持ちもあります。
私も初代eMAXIS8資産均等型をメインに保有していますが、相場が下落し、損失が発生したりした場合にはさっさと乗り換えたいと思います。
今日の記事が参考になれば幸いです。
では、またよろしくです!
コメント
8資産均等型はアセットマネジメントOneの世界8資産ファンド(愛称:世界組曲)もあります
Xさま
コメントありがとうございます!
アセットマネジメントOneの世界8資産ファンド(愛称:世界組曲)ですが、8資産均等型ではないと思うのですが・・・パターンで資産配分が違っていてどちらかというと世界経済インデックスファンドみたいな感じだと思います。
これからもこのブログをよろしくお願いします!